現場より

こんにちは。工事部の吉田です。
今回は、基礎工事についてのお話をさせていただきます。

上の写真は、基礎コンクリートを打設する前の、準備作業中に撮影したものです。
私たちの建てる住まいは、丈夫で長持ちする家をつくるために「ベタ基礎」という底板と立上りが一体になった基礎としています。
写真に見えるビニール質の部分はポリエチレンフィルムといって、床下の湿気が上がってこないようにするためのものです。

次の工程では、配筋を行います。
当社ではBRS工法(特殊スポット溶接)という鉄筋の溶接方法を採用しております。
これは、従来の溶接鉄筋に比べて溶接部分の強度が高いほか、コンクリートかぶり厚の確保や、施工性の向上といったメリットがあります。

配筋後は検査を行い、不具合があれば調整後、コンクリート打設をおこないます。
現在は雪の降る寒い時期なので、コンクリートを打設できる日も限られてきます。というのは、気温が氷点下になると、コンクリートが固まる前に中の水分が凍結し、硬化不良につながる恐れがあるためです。
ですが、養生と温度管理を十分のおこなうことで、冬季の基礎工事でも問題なく進めることができます。また、コンクリートは出荷段階でその日の気温に合わせて調合されるので、寒い日は強度を予め上げたものが出荷されてきます。
一般的には炎天下のコンクリート打設の方が監理に神経を使うことになります。これは、コンクリート中の水分が急速に奪われるのを防ぐためで、真夏の現場では散水をして対策しています。

ベタ基礎について話を戻しますが、建物が不同沈下するのを防いだり、建物に加わる力を分散させるなどの構造的なメリットがあります。
また、床下の土間からくる湿気を防いだり(ポリエチレンフィルムを全面に敷くため。)、シロアリの侵入を防ぐなどの工法的なメリットもあります。
反対に、コンクリートや鉄筋の量が増えることからコストがかかることがデメリットとなりますが、丈夫で長持ちする住まいづくりを目指す上では、できるだけベタ基礎とした方が良いと私たちは考えています。